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エルガン選手参戦への抗議文

ノア4.30両国大会への、マイケル・エルガン選手参戦に対し、抗議と今後の契約継続中止を求めてクソみたいな長文問い合わせを書きましたので、以下にコピペしておきます。これまでの感じだと、まあ問い合わせに対して返事が来ることは100%無いのですが、とにかく抗議はしましたという話です。

 

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参戦発表時に、海外を中心に大きな拒絶反応が起きた事からすでに問題として把握されているとは思いますが、改めてエルガン選手の参戦がどのように問題であるか、二点、指摘させて頂きます。

①反省も償いもしていない犯罪者を公の場に出す事は、犯罪の肯定にあたります。
特にエルガン選手が犯したDVや性暴力犯罪は、犯罪者が公の場に出る事で被害者及び同様の経験がある視聴者にフラッシュバックを引き起こすという問題があるため、多くのメディアが最も慎重な扱いを取る事例の一つです。
WWEは2年前、Speakingoutムーブメントによって多くの所属スターが性暴力の告発を受けた際、調査を行い、ゼロトレランス方式(絶対的非寛容)で厳しく対処するという声明を出し、実際に数人の選手が謹慎・解雇処分となりました。ImpactやAEW、ROHなどの団体も同様の方式で処断を行うとしましたが、これら海外団体がこのゼロトレランスの対象としたのは家庭内暴力児童虐待、性的暴行を含む事項についてです。これは未成年者をも顧客対象とする会社においては当然の事であり、なんら疑問の余地はありません。
エルガン選手は、Speakingoutムーブメントの際、猥褻写真の送り付けを告発された事でImpactを解雇処分となりました。当然Impact側も調査を行った上で写真という歴とした証拠を元に決断したのです(調査の上、特に対応を取る必要がないと判断された関係者も、当然おります)。
ですが、エルガン選手は今年3月、この件での解雇を不服とし、Impactを相手に提訴を行いました。
これが自らが犯した罪に向き合い、反省した人間のする事でしょうか?
彼や彼の弁護士に理由を訊けば、契約が残っていた等の言い分を展開するかもしれませんが、彼ら以外のほぼ全ての海外の団体、関係者、ファンは、罪について軽く考えているからこのような提訴を行っているのだと見做しています。
彼には2017年に自らが運営していたGlory Proで起きた暴行事件の隠蔽と被害者への中傷から始まり、その後も反省することなく性暴力関連の事件を起こしては嘘を重ねたという前科があり、海外の団体、関係者、ファンから一切の信頼を失っています。
20年のImpact解雇以降、彼ほどの知名度と実績がありながら、どこの団体も彼に敷居を跨がせなかった理由は明白です。彼は犯罪者であるだけでなく、それを一切反省することなく、嘘をつき続けては信頼を裏切るからです。
このような選手が、プロレスリング・ノアの崇高なリングに上がることを非常に残念に思います。
日本のファンは彼の犯罪についてよく知らないから、という判断であるかもしれませんが、私のようによく知っているファンもいますし、両国大会も英語実況をつけて海外配信を行うのであれば、何の意味もありません。
繰り返しになりますが、反省も償いもしていない犯罪者を公の場に出す事は、犯罪の肯定にあたります。
今回、軽々にこのような判断を行ってしまった事に対し、どうか抜本的な見直しをして下さるようお願い致します。

また、解雇処分を行ったことで彼から提訴されているImpact側から見て、今回の参戦への心証はいかばかりでしょうか? Impactというこれまで様々な局面で提携を行ってきた団体、何より今もノアの魂を背負い戦っているエディ・エドワーズへの背信行為とは取られないでしょうか。
今回のこの選択が、これからプロレスリング・ノアが計画しているであろう海外展開において、有利に働くことは絶対にありません。むしろ長く禍根を残し、今まで言語の壁を越えて応援してくれていたファンの失望と離脱を招くのみです。すでに海外ファンが大きな失望を訴えていることは認識されているとは思いますが、今この“うるさいファン”を切り捨てたところで、犯罪者を平然と使う団体だという周知がなされた今、汚名返上はすでに厳しい段階に入っていると考えるべきです。
大会まで2週間を切った今、彼との契約を白紙に戻すのは難しいかもしれませんが、せめて今後の継続だけはなさいませんよう、強く訴えるものです。


②スタッフ、選手を保護する観点から見ても、エルガン選手の参戦は誤った判断です。
エルガン選手は、2021年7月に元許婚者に対する度重なるDVにより下された保護令への違反でベルヴィル警察に逮捕されました。
その際、彼によるこうした事件の再発を防ぐため、元許婚者が事件の概要を明らかにしていますが、エルガン選手の行った事はただの性的放埓の範疇にとどまるものではなく、常軌を逸した虐待行為です。これは元許婚者一人の訴えだけではなく、彼の元妻を含む数人の被害者が同様の事を訴え、裁判によって保護令が下されるに至ったものです。彼や彼の弁護士に状況を糺せば、自分は法廷に出席しなかったから無効だというような主張をするのかもしれませんが、あまりに多くの虐待証拠が彼の罪状を決定づけてるため、裁判所は二度にわたり保護令を下したのです。
元許婚者により、裁判所に提出された保護令依願の書類には以下の内容が記されていました。

「彼と交際して以来、私は彼から性的、精神的、感情的、そして言葉による虐待を受けてきました。虐待の内容は以下の通りです。
- 性行為を拒否すると罰を与える
- 人前で口汚くののしる
- プライベートでの暴言
- 友人や家族から隔離される
- 私の携帯電話やコンピューターを監視し、私が彼の指示に従っているか確認を行う(過剰なコントロール
- 性的な事柄についての管理を行う
- 拒否した性行為の強要
- 交際中に男女のセックスワーカーを見せることで、私のセクシャル・ヘルスを脅かす
- 私を侮辱し、恥をかかせる
- 恫喝
最近、彼がずっと、私のかつての知り合いであるふりをして、別のアドレスから私たちの関係について意見するかのようなメールを私に送りつけ、その中で私を罵っていたことが判明しました。これは彼が今まで使ってきた、私を支配するため戦略戦術と同じく、私を壊し、操るための彼なりの手だったのだと思います」

上記の依願を受けた裁判所が保護令を出したにも関わらず、エルガン選手は60回以上の保護令違反を犯し、逮捕に至ったのです。
エルガン選手がYoutubeにあげ、すぐに「いじめやハラスメントに違反する」としてYoutube公式から削除されたビデオによれば、彼は「逮捕されていない」と主張していたようですが、WrestlingNews.coがベルヴィル警察署から逮捕状のコピーを入手しています。彼は自分の問題が公になるたび、少し時間をおいてから嘘をつき、問題をあやふやにさせようとし続けてきました。
またこの元許婚者によれば、彼がターゲットにするのは女性だけではないということです。
元許婚者は、女性だけでなく、彼が今後関わる全ての男女に対して警告すべく、問題を公にしたとしています。
今回、御社がこのような告発の経緯をきっちりわかった上で、彼の参戦を容認したのかどうか、ただのファンにはわかりかねるところですが、何らかの問題を抱えていることぐらいはご存知だったと思います。
再度書きますが、彼が執着と虐待のターゲットにするのは、女性だけではありません。
反省を見せていない犯罪者に関わるということは、スタッフ、関係者、選手全員に不必要なリスクを負わせるということです。社員を、選手を守るという観点があれば、絶対に行うべきことではありません。
また今回同じく両国に参戦する外国人選手についても、御社が保護すべき対象であるはずです。彼らの中には、「エルガン選手とは住んでいる国が違うから、帰国すれば大丈夫」という訳にはいかない選手もいます。
それに、このような問題を抱えた犯罪者と一緒に招聘される事に対し、疑問をひとつも覚えずにいられるとは思えません。悪く取れば侮辱にも値するでしょう。
それは現在の所属選手に対しても同様です。彼のように問題を起こすことなく、全身全霊をリングに捧げて戦う選手に、このような犯罪を犯した上に反省もしていない選手を鳴り物入りで呼ぶのは、彼らの努力に対してあまりに侮辱的です。


倫理的にも、今後の海外展開的にも、選手関係者の安全という観点でも、エルガン選手の参戦には、何一つ良いことがありません。
今回彼の招聘に使われた金銭と労力に値する実力ある外国人選手は他にいくらでもいますし、そうでなくとも若手の育成、所属への還元として使うべきものであったと思います。

どうかエルガン選手の継続参戦だけはさせないでください。これ以上、ファンを失望させないで欲しいのです。
そして今後、問題を抱える選手の起用が案として出た場合は、丁寧な精査を行って下さい。
崇高なリングに相応しい運営判断を、なにとぞお願い致します。


上記の抗議に関して、以下の資料を参照致しました。
こちらもご確認ください。

●2017年のGlory Proで起きた事件についての日本語記事
https://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar1436790

●Speakingoutでの告発に関する日本語記事
https://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar1918305

●2021年の保護令違反による逮捕時の記事(元許婚者の証言もこちらです)
https://wrestlingnews.co/other/aaron-frobel-michael-elgin-arrested-for-violating-a-protective-order-ex-fiance-alleges-sexual-mental-emotional-verbal-abuse/

●2007年頃に行った性暴力についての記事
https://www.mandatory.com/wrestlezone/news/1213805-michael-elgin-pee-story-is-false

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元許婚者の証言が掲載されているWrestlingNews.coの記事の翻訳もしましたので、参考までに併せてお読みください。

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2021年7月14日のWrestlingNews.coより

アーロン・フローベル(マイケル・エルガン)元婚約者が性的、精神的、感情的、言葉による虐待を主張

マイケル・エルガンのリングネームで知られるアーロン・フローベルは、2021年6月29日に逮捕され、「保護命令違反(Violation of Protective Order)※」で起訴されたとのこと。この事件は現在捜査中となっている。

※Protective Orderは家庭内暴力児童虐待、暴行、嫌がらせ、ストーカー行為、性的暴行などの疑いがある状況で裁判所が用いる命令。日本でいう接近禁止命令に近い。

2021年5月21日にフローベルの元婚約者が裁判所に出願した保護令に記された記録によれば、彼女はフローベルから「肉体的、精神的、言語的、感情的に虐待されていた」ため、自身の安全を守るため、4月21日時点で自宅を離れたと書かれている。

「以前にも何度か家を出る計画を立てたが、いつも恐怖ゆえ出来ずにいました。4月21日に家を出てから、彼から何百回もの電話、何百通ものメール、数多くのビデオ、そして自殺をするという脅迫を受けています。彼は私の友人や家族にも接触を図りました。それで私や連絡を受けた人達が彼の連絡先をブロックすると、彼は無料のメール・通話アプリを使って偽の番号を作り、電話やメールを送り続けています。自分の名で連絡してくるときもあれば、他の人になりすましたりすることもあります。私は彼に何度も連絡しないようお願いしています」

「彼と交際して以来、私は彼から性的、精神的、感情的、そして言葉による虐待を受けてきました。虐待の内容は以下の通りです。

- 性行為を拒否すると罰を与える
- 人前で口汚くののしる
- プライベートでの暴言
- 友人や家族から隔離される
- 私の携帯電話やコンピューターを監視し、私が彼の指示に従っているか確認を行う(過剰なコントロール
- 性的な事柄についての管理を行う
- 拒否した性行為の強要
- 交際中に男女のセックスワーカーを見せることで、私のセクシャル・ヘルス(※)を脅かす
※セクシャル・ヘルスはセクシャル・リプロダクティブ・ヘルス・ライツ(性と生殖において健康である権利)のうち、性に関して心身ともに健康であることを指すと思われるが、日本語で適切な訳語がない。
- 私を侮辱し、恥をかかせる
- 恫喝

最近、彼がずっと、私のかつての知り合いであるふりをして、別のアドレスから私たちの関係について意見するかのようなメールを私に送りつけ、その中で私を罵っていたことが判明しました。これは彼が今まで使ってきた、私を支配するため戦略戦術と同じく、私を壊し、操るための彼なりの手だったのだと思います」

フローベルの元婚約者に取材したところ、彼は60回以上保護命令に違反し、21年6月29日に逮捕される前には、彼が姿を消したとFacebookで書かれていた。彼女によれば、フローベルは自己弁護として精神的疾患があることを主張しているという。彼女は取材に対し、他の誰かにこのような事が起きないよう、自分の話を公表したとしている。

また彼女は、以下のように語った。

「私は全ての人のセクシュアリティを尊重していますが、その上で留意して頂きたいことは、彼が狙うのは女性だけではないということです。この警告は、女性に向けてのみではなく、彼と関わるすべての男女に向けての警告です」

「彼は私が去った後、何度も自殺をするという脅迫をしてきました。レイチェル(フローベルの元妻)も含めて、何人もの女性達が私に連絡を取り、同じ話をしています。彼は私達を支配するためのテクニックとして、自殺の示唆という手段を使い続けているのです」

WrestlingNews.coはフローベルに連絡を取ったが、彼からの返信は無かった。

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ここからは私の愚痴ですが、DV、性的虐待を行ったとはっきりわかっている人間の言動を追うのは本当に苦痛そのものです。

こんなことはしたくてしているわけではありません……。

でも、

・抗議する気力があって

・英語が翻訳できて

・抗議文としてまとめられる

っていうファンはそんなにいないんですよね。

代わりにやってくれる人を探すのも気の毒すぎるので、苦痛に耐えながらなんとかやりました。

今回、下の元許婚の証言を翻訳した後、最初に簡単な抗議文を団体ハッシュタグにつけた時、海外のノアファン数人から感謝の言葉をもらいました。

日本人のファンの中にも、きちんと問題視している人が居て良かったと。

海外のファンの多くは、最近始まった英語実況がつく前からのファンです。

原語の壁を越えて熱意を寄せ、応援してくれていたファンが、今回一様に失望と怒りを表明しています。私はすでに去年の色々(この記事に書きました→https://gazesalso.hateblo.jp/entry/2022/01/03/201635)で失望を通り越しているので、またかよ~~~って感じなのですが、海外ファンは新鮮に絶望感を味わっています……。見てて辛すぎます。
これを読まれた方で、自分もこんなことはおかしいと思うという方や海外ファンへの連帯を示したいと思った方は、このブログをリポストしたり、私のツイートをRTするだけでも構いませんので、抗議の意志を示してください。日本人ってみんな性犯罪スルーするのか~とか思われるのも辛いものですよ。
まあ、公式に抗議したりするとめんどくさいファンと思われますし、大本営発表しか信じないレベルの人から絡まれたりもするので、会場での特定が容易なプロレスファン、特に女性ファンが躊躇するのはわかるし、私も強く推奨はしません……。

私も実は発表時、諦念が強すぎてスルーしかけたのですが、少し調べたらさすがに看過できないヤバい人だったので抗議文を書きました。

なんかこういうことに頓着しない人が団体の舵取りをしてるの、今の時代と合ってなさすぎて本当に不安ですし、何より推しに……推しの優しくて高潔な生き方にそぐわなすぎて…………推しが猥褻写真送り付けおじさんと試合することになったらマジで嫌だ……勘弁してください……。

マジのマジで嫌だ……